わたしの友人は名字を変えることをかたくなに嫌がっている。
友人は珍しい名字の持ち主。この名字を持つ人にこの友人以外で会ったことも聞いたこともない。
もちろん本名は出せないが、「幸福さん」といった感じだ。
最強の運を持った人のような名字をしている。
おっと、名字のヒントはこの辺でおしまいにしておこう。
本題はそこではない。
友人が名字を変えたがらないことについて少しお話したい。
事の発端は友人の妊娠。いわゆるできちゃった結婚だ。
いや、その結婚ができてないのだ。理由は友人が名字を変えることを嫌がっているからだ。
変えたくない理由は、名字が珍しいから。気に入ってるから。といった具合だ。
そして夫になる予定の人も変えたくないと言うから話は平行線。
お互い譲らない。
お互い名字を変えることをかたくなに拒んでいる。
そんなにも名字にこだわりがあるなら、なぜできちゃったの前に話し合っておかなかったのか。
夫婦別姓なんかの法律の話はわたしは疎いのでよく分からない。
でもこの夫婦(仮)から分かることは、夫婦別姓にすることが一筋縄ではいかないということだ。
この問題は妊娠発覚から平行線で、ついに最近子どもが生まれた。
それでもお互い譲らない。どちらも名字を変える気はない。
個人的には結婚を機に名字が変わることになんら違和感はない。
むしろ好きな人の名字になることは昔からの憧れだった。
だから、友人がかたくなに名字を変えたくないと言っている気持ちが正直分からない。
わたしも「幸福さん」とやらの名字だったら、友人と同じことを思ったのだろうか。
結局、友人はどうしたかって?
いまだ話は平行線らしい。
子の名字をつけないわけにはいかないので、形上ついてるが変わる可能性はある。
いい加減どちらかが折れるべきだ。いまや二人だけの問題ではなくなってきているのだから。
わたしに言わせれば、名字はどちらでもいい。
ただ願っているのは、生まれてきた子どもが幸せになってくれることだけだ。