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桜を見ては思い返すだろう、二度と同じ桜は咲かないのに

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自分の気持ちを伝えることは
ただの通過点だと思っていた

その先にまた新しい道が
続いていると思っていた

でも 違った

通過点ではなく
それはゴールだった

ゴールテープは
ずたずたに引き裂かれた

あの日 絶対叶わない恋だと
知ってしまった

それからわたしの心は 無

ぽっかりと穴が空いてしまった

何年もかけて大事にしていた想い

シャボン玉が一瞬で消えるように
プツンと消えた、大事な想い

余韻を感じさせることもなく
何も残らなかった

ぼやけていた彼の顔が
さらにぼやけて もう見えない

本当はもうずいぶん前から
見えなくなっていたんだろう

バラバラの写真を繋ぎ合わせた
ツギハギだらけの彼、あの人

いつか一緒になれると思っていた
“いつか”は絶対くると思っていた

もう 夢も希望もない
ジ・エンド

この物語に続きはない

--

唯一の救いは、春が来ること
満開の桜に最後の想いを手向けよう

花の数だけ思い出し
花の数だけ涙しよう

散りゆく花びら一つずつに名前をつけて
土にかえそう、この想い

“また”はない
もう二度と同じ桜は咲かないから

今年の桜を、一生忘れない

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