出会いがあれば、別れもある。
そんなことわかりきっているはずなのに、
今回の人は大丈夫、運命の人だから。
と根拠のない自信を持ってしまう。
- 両思いになったら大丈夫
- 付き合ったら大丈夫
- 結婚したら大丈夫
…でも「運命の人」は突然いなくなる。
途端に目の前が真っ暗になって、もう恋なんてしない!と叫びたくなる。
勝手に期待して裏切られた気になる、その繰り返し。何度恋したら気づくんだろう。
ーー
そんな経験を多くの方がしてきているのではないでしょうか。
もしかしたら、
もう運命の人は現れない。彼が唯一の運命の人だった。
と過去の恋愛を引きずっている方もいるでしょう。
この本は、
- 失恋を引きずっている人
- 失恋との向き合い方がわからない人
- 過去の人(元カレや元カノ、元配偶者など)が憎い人
- 別れを決断できない人
- 離婚を決断できない人
- 運命の人はもう現れないと思っている人
- 恋愛なんてもうしないと思っている人
- 前に進みたい人
そんな人たちに読んでもらえたらと思います。
読んだ後、きっと気持ちの整理がつくはずです。そして前を向いて歩き出したくなるでしょう。
著者のワタナベ薫さんは二度の離婚経験者。この本を書いている最中に二度目の離婚を決意されたそうです。
二度の離婚経験者、言葉にさすがの説得力があります。並んでいる言葉たちが現実的で、読んでいると生きた声が届きます。
めっちゃ響いたよ~。
この本は4章で構成です。
- 愛する人との別れを乗り越える[失恋・離婚・不倫]
- 心地よくない関係は断つ[友人関係など]
- 積極的に「やめる」生活をする[物、環境、思考、習慣]
- 最期のとき、何ができるか[親、友人、ペットとの死別]
この書評記事では1章の恋愛に関する部分を取り上げます。
みなさんにシェアしたい言葉を本から引用しますね。
不倫から抜け出せない方へ
言葉に真実はなく、すべての真実は行動に表れるため、結婚をほのめかし、数年も経っていて前に進んでいないなら、その男性は嘘つきなので、一刻も早く関係をやめるようにすすめたいです。
別れを迷っている方へ
あなたの感情が一番心地よい!と思えることを選択してください。自分の人生ですから。
離婚を迷っている方へ
自分を愛してくれない男にすがるくらいなら、一人で生きていった方がよっぽどいい。
離婚は恥ずかしいことだと思っている方へ
離婚はバツでもなければ失敗でもありません。離婚は、ただその人から『卒業』したということです。
離婚はバツではなくて、問題に直面して、解決して、成長して、その夫婦としての関係を終えました、ということなのです。
失恋を受け入れられない方へ
相手はあなたとの別れを選びました。相手はあなたを幸せにするのではなく、あなた自身を手放したのです。あなたはもっともっと幸せになっていいのです。
失恋を引きずっている方へ
時間は人生の一部です。(略)あなたを選ばなかった彼の思い出という霞を食べながら生きていくなんてやめましょう。あなたはもっともっと大切に扱われるべきなのです。次の恋に行くために忘れましょう。
めっちゃ響いたよ~。(2回目)
別れた人のことを忘れられない、とずっと悩んでいる人がいますよね。
一時期はそういう時間も必要です。自分の感情と向き合って、できたらその想いを相手に伝えて。
感情は言葉に出して昇華した方がよいのです。
でもいつまでも過去に囚われていてはいけません。
たまにいますよね?過去の話を一つの物語のように話す人。自分は悲劇のヒロインだ!みたいな話し方をする人。
こんな人はその「悲しい物語」を話すこと自体が楽しくなっています。何度も同じ話を言いふらし、どんどん感情が乗っていき、まるで台本があるかのように流暢に話します。
悲劇のヒロインぶるわけですから、過去の相手のことを蔑んだり文句を言うというのがあらかたの大筋。
こんな調子では前に進めません。
冒頭に「出会いがあれば、別れもある」と書きましたが、反対の「別れがあると、新しい出会いもある」のです。
過去に執着していると新しい出会いは来ません。だって新しい出会い(人)の入ってくるスペースが空いていないわけですから。
別に新しい出会いとかいま求めてないし。
という方もいるかもしれません。
たとえそうだとしても、元カレや元カノ、元配偶者をいつまでも悪く言っていてはいけません。
時間のかかる場合もあるかもしれませんが、「別れ」によって自分は成長できたと感謝で終わらせることが理想です。
別れる理由や原因は様々で、相手側が100%悪いということもあるかもしれません。
でも、その出来事はあなたと相手の間、つまり二人の間に起こったものです。
それに、いま憎んでいる相手は元々あなたが選んだ人です。
誰かに無理やりくっつけられた、ということはまずないですよね。
そう考えると、
- 悪いのは相手だけじゃない
- 別れの原因は自分にもあるかもしれない
- そんな相手を選んだのは自分だ(自分にも責任がある)
と冷静に向き合うことができます。
そして、別れには必ず意味があり、自分にとって必要だったことに気づきます。
- 愛することを教えてくれた
- 愛されることを教えてくれた
- 悲しい、つらいという感情を知れた
- 強くなるために必要な出会いだった
人と別れることは何度経験しても慣れません。毎度悲しいのは当たり前です。
でも必ず何か意味があるはず。
その意味を見い出せたとき、相手への憎しみなどの負の感情は整理することができ感謝の気持ちに変わるでしょう。
ーー
たくさん本の言葉を引用しましたが、他にも刺さる言葉がたくさんありました。
いま悩んでいることに「別れ」がキーワードとして含まれる方は、ぜひ手に取って読んでみてください。